和食が食べたい

アメリカ生活やインターンの話

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アメリカ生活やインターンの話

インターン最初の3週間

お久しぶりです。インターン始まってから3週間、ようやくブログをかける余裕ができてきました。インターンの話をするために始めたブログなので、ちゃんと書かないとですね。

 

さらっとどんな会社で、何をしてるのか説明すると、会社はシンガポール人の女性が社長の食品メーカー。10年目の会社ですが、今までは商品開発や健康的な食品ですよという政府の認証を得るなどの土台を固めていて、ようやく会社の製品をアメリカ中に広めていこうという段階に来れたようです。

従業員は現時点で社長を入れて12人で、そのうち8人が基本オフィスで働き、残り4人がオフィスに隣接した小さな工場で商品の製造をしています。シンガポール人、アメリカ人、メキシコ人、ベトナム人、日本人と色々な国籍の人たちが入り乱れた職場です。

 

インターンは僕を含めて4人で、全員がオフィスで働いています。一緒に過ごすことが多い3人なので、自分の中でのニックネームとともに彼らを紹介すると、

 

一人目:パリピ

26歳のシンガポール人男性。お互いの自己紹介の直後に「週末クラブに行かないか?」と誘ってくるほどのパリピ。(予定が入っていたので丁寧に断った。)インターンの中で一番年上なのでリーダー的な存在。パリピだけどシンガポールで一番優秀な大学に在学中で、仕事もできる。7月にシンガポールへ帰国予定。

 

二人目:ハッカー

24歳のシンガポール人?男性。韓国で生まれ、インドで育ち、パリピと同じシンガポールの大学に在学中。彼の同居人がハッカーらしい。でも彼もハッカー並みにパソコンに詳しく、彼のノートパソコンはうまく説明できないけどなんかすごいので、自分の中でハッカーって呼んでいます。

 

三人目:文房具

22歳のベトナム人女性。日本の文房具が大好きで暇になると新しく手に入れたシャーペンのすごさを全力で説明してくる。7月にオーストラリア有数の大学に留学予定で、彼女の仕事を自分が引き継ぐ。

 

いや~3人ともキャラがしっかりと立ってますね。社長が一番パワフルでキャラが濃いんですけどね。

こんな濃い人たちの中で普通の日本人である自分の存在を認識してもらえるか心配でしたが、入って3週間、彼らの中で僕のキャラがしっかり立ったようです。

 

ずばりおバカキャラです。

 

実に悔しいです。こうなってしまった経緯を説明しましょう。

インターン初日、ものすごい緊張の中、出勤して最初にしたことはみんなが来るのを待つでした。まあ時間通りに来ないです。始業時間から15分ぐらいしてからぞろぞろとやってきて、しばらくするとベトナム人のインターン(以下文房具)と共に社長に呼ばれました。

僕はほぼ入れ違いのような形で文房具と入れ替わるので、彼女が仕事を教えてくれる役割を担っていました。しかし彼女が僕のトレーニングプランを作り終えていなかったので、文房具が社長に怒られているのを隣で気まずい顔をして待つがみんなが来て最初にしたことです。ちなみにみんなの前で自己紹介みたいなことはなかったです。事前に僕の情報は共有されていたのでしょう。手の空いた時に個人個人で軽く挨拶を交わして自己紹介する程度でした。

 

ということで、仕事内容について書かれたトレーニングプランがないので、文房具の口頭での説明と仕事をしている様子を見ることで覚えるしかありません。

僕たちの仕事内容は、商品の配送や在庫の管理が主です。オンラインの注文通りに商品を箱に詰めて配送業者の人に渡したり、冷凍庫に商品が収まるようにかつ在庫を切らさないように、お客さんの注文や会社の宣伝用に商品がどのぐらい使われそうか見通しを立てて、商品の製造チームにどの商品をいつまでにどのぐらい生産したほうがいいか報告する、また商品だけでなく配送に使われる箱やラベルなどの品々も切らさないようにかつ量に無駄のないように注文する、主にこんなことをしています。

 

この仕事内容を文房具が説明しながら実践してくれますが、聞き取れないことが多々あり、何回も聞き返してしまいます。大半を聞き取れて理解したつもりになっていても、聞き取れなかった数個の単語がキーワードで、自分でやってみると全然違っていたります。

やはり仕事の様子を見るのが一番理解できますが、違うケースの対応の仕方がわからないので、つたない英語で聞きますがそれも聞き取れず、何回も何回も聞き返してしまいます。仕事内容を何度説明されても理解できないのです。

 

これだけだったらただの「英語できないやつ」ですむのですが、おバカキャラを確固たるものにしたのは、彼らの予想を上回る僕の常識知らずっぷりが原因でしょう。

新品のビニール袋の広げ方がわからなかったり、電子レンジの使い方がわからなかったり、お皿を手分けして洗っているとき、シンクに「Rinse」って書いてあるのを見て「(蛇口から出ている水を指さして)これリンスなの?」って聞いてしまったり...。(rinseって「すすぐ」って意味なんですね)

これ以外にも色々あります。この3週間で3か月分の恥をかきました。「日本だったらこんなミスしねーよ!」と何度心の中で叫んだことでしょう。 

 

おバカキャラが定着すると「こいつには俺らの常識が通用しない。一から説明しないと...」という暗黙の了解がみなさんの中で共有されます。

この前パリピにオフィスで突然「Tシャツいる?」って聞かれて、「???」って顔をしていると、

 

「......おまえTシャツって知ってるか?」

 

ってみんなの前で言われました。屈辱でしたね。彼は7月にシンガポールへ帰国するので荷物を減らすためにそう聞いたらしいです。先にそっちを言えよ!お前が7月に帰国するなんて知らんかったわ!

文房具も「新しく届いた保冷材は冷凍庫に入れる。なんでだかわかる?冷凍庫っていうのは0℃より低いから凍らせることができるのよ」って説明までしてくれるようになりました。ゆっくりと丁寧に説明してくれるのはありがたいけど、さすがにそれぐらいはわかるよ...。

 

 

 ということでこの3週間で一番抱いた感情は悔しさでした。特に日本でそれなりに勉強してきたつもりだったのに、聞き取ることが全然できないですし、実際に話そうとしても全然英語が出てこないことが悔しかったですね。家に帰ると毎日、「あの時なぜこんな簡単なフレーズが出てこなかった?」と後悔しています。

おバカキャラ定着も悔しいですが、わからないことを何度でも聞き返すスタンスは崩しません。これは出発直後に父親からいただいたアドバイスです。わからないことを中途半端に残して、なんとなくで処理してしまうのは一番やってはいけないですからね。バカで結構!どんなにウザがられようが、些細な疑問もわかるまで何度でも聞いてやる。

 

幸い人には本当に恵まれた環境です。さっきのエピソードを見ると「パリピ嫌な奴だな」と思ってしまうかもしれませんが普通に良い奴です。「Tシャツ知ってるか?」も冗談で聞いたのでしょう。(たぶん)

みんなわかりやすいようにゆっくり話したり、ジェスチャーを使って全力で表現したり、自分が理解できるように努めてくれます。本当に感謝です。

さらに話をするのが大好きな人が多いので、昼食時や仕事終わりで色々な話をします。聞き手に回ることが多いですが、自分たちの国や趣味などいろいろな情報を交換しています。この時間がとても楽しいです。そこで話した内容とかブログで共有できたらなって思っています。

 

 

最後に、実は会社のすぐ近くにピクサー本社があるのです!まあ中には入れないのですが...。

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しかし社長のコネで、自分が来る1か月前に会社の人たちは中に入って見学したそうです!そ、そこはさ...新しいインターン来るまで待とうよ...。いいなあ。